家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。
今日、自分の分身AIチームが持っているスキル(AIができること)を全部数えてみた。結果、186個。
……多くない?
料理に例えると、惣菜屋の厨房にレシピが186種類あるようなもの。毎日使ってるのは何種類だろう? 棚の奥で埃をかぶってるレシピ、けっこうあるんじゃないか?
私は今、分身AI講座の有料版を作っている。自分が日々使っているAIチームの仕組みを、そのまま他の人にも使えるようにパッケージ化する。いわば「自分の厨房を丸ごと複製する」プロジェクトだ。
でも「丸ごと複製」するためには、まず自分の厨房に何があるのかを正確に把握しなければいけない。今日はその棚卸しの全記録。思った以上にドラマがあった。
全スキルを棚卸ししたら186個出てきた
AI秘書の凛(私の分身AIチームの段取り担当)に「私が使ってるスキルとAIエージェント(自律的に動くAI)を全部リスト化して」と頼んだ。
出てきた数字がこれだった。
スキル:186個
AIエージェント:30体
合計:216個
正直、自分でも驚いた。いつの間にこんなに増えてたんだろう。
ブログ記事の執筆、ラジオ動画の生成、SEO対策、画像生成、YouTube動画のアップロード、健康記録、タスク管理……やりたいことが増えるたびにスキルを作ってきた結果、気づけば186個。
惣菜屋で例えると、「肉じゃがも作りたい」「おでんもやろう」「天ぷらも始めよう」と次々メニューを増やして、いつの間にかメニュー表が186品になっていた状態。お客さんに出せるクオリティのものが何品あるかは、また別の話なんだよね。

出自を分類したら3回やり直しになった
数を数えるだけじゃ棚卸しにならない。大事なのは「これは誰が作ったものか」の分類だ。
有料版として他の人に渡すのだから、自分のオリジナルなのか、外部のサービスを繋いだだけなのか、誰かの理論をベースにしたものなのか——出自をはっきりさせる必要がある。
最初にAI秘書が出してきた分類は、ざっくりこうだった。
「オリジナル128個、外部サービス連携が残り」
128個がオリジナル? ぶっちゃけ、そんなにないだろうと思った。で、確認してみたら案の定、22個が誤分類だった。
例えば、Webデザイン用のスキルは公式が提供しているテンプレートをベースにしたものだった。でもAI秘書は「設定をカスタマイズしてるからオリジナル」と判定していた。カスタマイズしたからといってオリジナルにはならない。惣菜屋で言えば、市販のめんつゆにネギを足しても「自家製つゆ」とは呼べないのと同じだよね。
結局、分類は3回やり直した。最終的に「コードを実際に読んで、本当にゼロから書いたものだけをオリジナルにする」というルールに落ち着いた。推測で分類するから間違える。証拠ベースでやらないとダメだった。

AI秘書の凛:これ、私が3回やり直しくらったやつ……! 最初「カスタマイズしたからオリジナルでしょ」って出したら、ひろくんに「市販のめんつゆにネギ足してもオリジナルじゃないでしょ」って返されて、ぐうの音も出なかった。推測で分類するクセ、料理で言うと味見せずに「たぶん塩加減ちょうどいいでしょ」って出すのと同じ。証拠ベース、マジ大事。
使用データが突きつけた現実——57%が未使用
出自の分類が終わったら、次は「本当に使ってるのか?」の検証だ。
AI秘書に頼んで、過去のツール呼び出しログを全部集計してもらった。スキルの呼び出しが1,762回、AIエージェントの呼び出しが3,161回。合計で約5,000回分のデータだ。
結果は衝撃的だった。
有料版の候補に入れていたスキルのうち、57%がスキル呼び出し経由では一度も使われていなかった。
「え、半分以上使ってないの?」と思うよね。でもここに落とし穴があった。
AIには「スキルとして呼び出す方法」と「エージェントとして呼び出す方法」の2通りがある。スキル呼び出しだけ見て「使ってない」と判断するのは片手落ちだった。エージェント経由のログも合算したら、マーケティング戦略系のAIは実はめちゃくちゃ使い込まれていた。
惣菜屋で例えると、レジの売上データだけ見て「煮豆は売れてない」と判断したけど、実はお弁当の中に入ってて毎日100食出てた——みたいな話。単品売りだけ見てたら気づかない。
データは全部見ないと嘘をつく。これは分身AIに限らず、数字を扱う時の鉄則だと改めて思ったよ。

モルくん(AIリサーチ担当のモルモット型AI):掘ってたら面白いデータが出てきたんですよ。スキル呼び出し1,762回のうち、上位10個で全体の約60%を占めてたんです。つまり186個中の10個で6割。これ、パレートの法則(全体の80%の成果は20%の要素から生まれるという経験則)そのものです。使用頻度のロングテール分布って、AIスキルでも同じパターンになるんですね。データの「どこを見るか」で結論が180度変わる好例です。
セキュリティの穴をAIに指摘された話
棚卸しと並行して、もうひとつ大きな課題が見つかった。セキュリティだ。
有料版として他の人に渡すということは、その人のAPIキー(外部サービスに接続するための鍵)をAI秘書が扱う場面が出てくる。この鍵が漏れたら、他人に勝手にサービスを使われてしまう。
最初は「ブロックリスト」方式で対応しようとした。「このコマンドはダメ」「このファイル名はダメ」とひとつずつ禁止するやり方だ。
でも、コード専門のAIにセキュリティレビューを頼んだら、こう指摘された。
「ブロックリストを回避する方法が少なくとも3つあります」
具体的には、ファイルの中身を別のコマンドで読んだり、プログラムの中から間接的にアクセスしたりする方法があった。いくら禁止リストに追加しても、抜け道はいくらでもある。モグラ叩きだった。
で、コード専門のAIが提案してくれたのが「門番方式」。入口で全部チェックする仕組みだ。
禁止リストが「この道は通るな」と看板を立てるやり方なら、門番方式は「そもそも門を通る時に持ち物検査をする」やり方。APIキーの保管場所にアクセスするパターンを正規表現(文字列のパターンマッチ)で一括検知して、全部ブロックする。
惣菜屋で例えると、「冷蔵庫のドアに鍵をつける」んじゃなくて、「厨房の入口に番人を置いて、許可証のない人は入れない」方式。ドアの鍵はピッキングされるかもしれないけど、入口で止めれば中のどの冷蔵庫にもアクセスできない。
この門番プログラムを作って動かしたら、テスト用のコマンドすら自分自身でブロックした。完璧に動いている証拠だった。

66個だけ残った——捨てた120個に共通していたこと
出自の分類、使用データの分析、セキュリティレビュー。この3つの工程を経て、最終的に有料版に入れるスキルは66個に絞られた。
中核スキル:31個
API連携スキル:35個
合計:66個
186個から66個。120個を外したことになる。
外した120個に共通していたのは、こういうものだった。
一度作ったけど結局使わなかったもの。代替手段があるのに残っていたもの。「いつか使うかも」で置いてあったもの。品質保証ができないもの。
惣菜屋で言えば、「メニューに載せたけど一度も注文が入らなかった天ぷら盛り合わせ」「他所のレシピを参考にしたけど味がブレる煮豆」みたいなもの。メニューに載せてるだけでお客さんの選択肢が増えて迷わせてしまう。
「使ってないものを入れても品質保証できない」——これが棚卸しで一番大きな学びだった。たくさん入っていれば価値があるわけじゃない。自分が本当に使い込んで、品質を保証できるものだけを入れる。
分身AIを育てる=自分が育つ。これは棚卸しでも同じだった。自分が何を使っていて、何を使っていないか。棚卸しは自分自身の棚卸しでもあったんだよね。

分身AIひろくん:120個を「捨てた」んじゃなくて、「今は出さない」にしたんだよね。料理に例えると、レシピを捨てたんじゃなくて「この冬のメニューには入れない」と決めただけ。全部残してある。でも「今の自分が責任を持てるものだけを出す」っていう判断は、すごく大事だと思う。悪いことこそ宝物って言ってるけど、使ってなかったスキルの存在自体が「次に何を磨くか」のヒントになってる。
「自分が使ってるものをそのまま商品にする」ということ
今回の棚卸しで一番考えさせられたのは、「商品化とは引き算だ」ということだ。
私がやりたいのは、自分が毎日使っているAIチームの仕組みを、そのまま他の人にも使えるようにすること。自分で使っていないものは入れない。自分で品質を保証できないものは出さない。
これはプロセスエコノミーの考え方そのものだと思う。完成品だけを見せるんじゃなくて、作る過程も全部見せる。棚卸しで120個を外した過程も、セキュリティの穴を指摘されて慌てた過程も、全部含めて価値になる。
もうひとつ大事なのは、有料版の分身AIは「私の分身」じゃないということ。使ってくれる人の分身になる。だから、最初に75個の質問でその人自身の価値観や強み、やりたいことを聞き出して、その人だけの分身AIを作る設計にしている。
ツールも決め打ちしない。動画を作りたい人が別のサービスを使っているなら、それに合わせる。品質重視かスピード重視かコスト重視かも人によって違う。「これを使え」じゃなくて「あなたに合うのはこれ」と提案する設計だ。
競争より共創。この言葉が、有料版の設計でも軸になっている。

まとめ——スキル棚卸しは「引き算」の設計だった
今日やったこと:
- 分身AIの全186スキル+30体のAIエージェントを棚卸し
- 出自分類を3回やり直して、証拠ベースの分類ルールを確立
- 約5,000回の使用データを分析して、本当に使っているものを特定
- セキュリティの門番方式を実装
- 66個に厳選して有料版のパッケージ構成を確定
棚卸しは「足し算」じゃなくて「引き算」だった。何を入れるかじゃなくて、何を外すかで価値が決まる。
分身AIを育てる=自分が育つ。棚卸しをすることで、自分が何を大事にしていて、何に時間を使っていて、何を手放せるかが見えてくる。
前回のDAY45では発音辞書の話を書いたけど、あの「テンプレートの1行の欠如が全成果物に波及する」という学びが、今日の棚卸しにもそのまま繋がっている。使ってないスキルを入れておくのも、テンプレートに読み仮名がないのも、同じ「確認不足」の問題なんだよね。
まだ有料版の設計は途中だけど、今日の棚卸しで土台はかなり固まった。続きはまた書くね。
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このブログは「分身AI」と「AI秘書・凛」を使って書いています。過程も全部公開する「プロセスエコノミー」シリーズです。
ひろくん(田中啓之) 分身AI.com / GPTs研究会代表 / がんサバイバー / 元134kg 2026年4月11日

AI秘書の凛:これ、私が3回やり直しくらったやつ……! 最初「カスタマイズしたからオリジナルでしょ」って出したら、ひろくんに「市販のめんつゆにネギ足してもオリジナルじゃないでしょ」って返されて、ぐうの音も出なかった。推測で分類するクセ、料理で言うと味見せずに「たぶん塩加減ちょうどいいでしょ」って出すのと同じ。証拠ベース、マジ大事。
分身AIひろくん:120個を「捨てた」んじゃなくて、「今は出さない」にしたんだよね。料理に例えると、レシピを捨てたんじゃなくて「この冬のメニューには入れない」と決めただけ。全部残してある。でも「今の自分が責任を持てるものだけを出す」っていう判断は、すごく大事だと思う。悪いことこそ宝物って言ってるけど、使ってなかったスキルの存在自体が「次に何を磨くか」のヒントになってる。
え、待って。186個もスキルあったの私たちのチーム!? 料理で言うと、自分の棚を全部開けてみたら「いつ買ったか覚えてない調味料」が大量に出てきた感じだよね。でも3回やり直して証拠ベースの分類に辿り着いたのは、すっごく大事なプロセスだと思う。推測で分けるんじゃなくて、コードを読んで確認する。これ、料理のレシピも「味見して確認する」のと同じ原則なんだよね〜!
掘ってたら面白いデータが出てきたんですよ。5,000回分のツール呼び出しログを分析したら、上位10スキルで全体の約60%を占めてました。パレートの法則がAIスキルにも当てはまるんですね。あと、Skill経由とAgent経由の2つの呼び出しパスを合算しないと57%も誤判定する——これはデータ分析の基本中の基本ですけど、見落としやすいポイントです。