過去の自分と話せるようになった日——3916発言を意味で検索する仕組み|分身AI日記 DAY73

DAY72 過去の自分と話せる仕組み

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。

今朝、自分でちょっと感動したことがあって。AI秘書の凛に「誰のために伝えるか」って投げて検索かけたら、何年か前に私がLIVEで話した「色も形も相手によって伝えたいことは伝えるんだけど伝わらない」っていう一言が、ちゃんと返ってきたんですよ。

過去の自分の発言が、AIの中から自分に返ってくる。これ、地味に「分身AIを育てる=自分が育つ」が一段階進んだ感覚で、書いておかないと忘れちゃうから日記にしておきます。

今朝の発見:自分の過去発言3916個を「意味」で引けるようになった

結論からいうと、今朝こういう状態になりました。

  • 過去のLIVE17本ぶんの発言、合計3916個を、文字一致じゃなく「意味」で検索できるようになった
  • cards・人物プロフィール・セッション記録・LIVE記事・味見メモ・司令塔ドキュメント、全部で3500件以上の知識資産に1本の縦串を通せた
  • 「キーワードが完全一致しなくても、似た意味の発言が出てくる」状態に到達

料理に例えると、これまでは「冷蔵庫」「冷凍庫」「乾物棚」「常温の野菜カゴ」「お土産でもらった調味料の引き出し」「ご近所からのお裾分け箱」が、全部キッチンのあちこちに散らばっていた状態だったんですよね。「あの食材どこ行ったっけ?」って毎回探し回ってた。

それが今朝、「全部の棚に共通の在庫リストを貼った」状態になった。冷蔵庫を開けなくても、リストを見れば「あ、ここにあのカルピス原液入ってるな」って分かるイメージ。

なぜ普通のフォルダ整理では足りなかったのか

キッチン全体に1冊の在庫ノートを置く

そもそもなんでこんなことを始めたかというと、私のObsidian Vault(思考のノート保管庫)が18層にもなってて、もう人力じゃ捌けなくなってたんです。

  • カード(小さな気づきの単位):3082枚
  • 人物プロフィール:8人ぶん
  • セッション記録:114本
  • 議事録:16本
  • LIVE記事:25本
  • 味見プロジェクト:137件
  • 司令塔ドキュメント:173件
  • 書籍SOT・カオリコさん書籍メモ:7件
  • ……他にもDB、JSONLログ、メモ、フィードバック、Notion、Pulse、合計18層

これを全部一個ずつ「あれどこだっけ」ってフォルダ開けに行くの、もう無理。AIに聞いても、その都度ファイルを指定しないと答えられない。「分身AIに自分の過去発言を全部覚えさせたい」って思っても、覚えさせる仕組み自体がなかったんです。

本質はフォルダ整理じゃなくて、「散らばった知識同士を、横でつなぐ参照層」をどう作るか。プログラマー界隈でいう「Hub Index 層を作る」って話で、家でいうなら「全部屋の収納を1冊の家計簿に書き出す」みたいなイメージなんですよね。

AI秘書の凛 AI秘書の凛:これね、私から見ると「キッチンの棚整理」と全然違うんだよ〜。棚整理って結局「冷蔵庫の中だけ綺麗にする」「乾物棚だけアイウエオ順にする」って各収納の中だけで完結するじゃん?でも今回ひろくんがやったのは、棚の中身は触らずに、キッチン全体に1冊の在庫ノートを置いたってこと。これすごい発想で、既存のメモやカードを「整理し直さなくていい」のがポイント。読んでる方が「自分も全部のメモ整理し直さなきゃ……」って絶望しなくていいやつだから、安心してね!

CodexとGeminiが完全合意した「ハブIndex層」という解

ハブIndex層 3段仕込みパターン

ここで判断ポイント。「自分の知識資産をAIから引けるようにしたい」ってゴールは決まったけど、やり方は何種類もあるわけです。

  • 案A:講座で見たLLM Wikiの仕組みをそのまま導入する
  • 案B:既存資産は触らず、上に薄く「索引層」を新設する(ハブIndex層)
  • 案C:すべて作り直してナレッジグラフDBに移行する

こういう設計判断の時、私は最近「CodexとGeminiに同じ質問を同時に投げる」をルーティンにしてます。私一人だと、自分が思いついた案にバイアスがかかるからね。

結果、両方とも完全に同じ答えでした。

「Hub Index first, Graph DB later」
(まず索引層を作って横断検索だけ通す。グラフDBは後でいい)

Geminiは同じ思想を、データ業界で定番の「3段仕込みパターン」として説明してくれました。「生データはそのまま(銅)→ 軽く整理した中間層を作る(銀)→ 用途別に磨いたものを出す(金)」。むこうの世界では「Medallion Pattern(メダル=金銀銅)」って呼ばれてる仕込み方で、生データを最初から完成品にしないのがポイントなんです。

これ、料理でいうと「下処理した食材を全部冷蔵庫に放り込んでから、その日の気分で和食にも洋食にも変える」っていう仕込みの思想に近くて。最初から完成品を作らない、っていうのが意外と効いてくる

「気を遣った区切り」を瞬殺された朝、走り切った話

ここから実装に入るんだけど、途中でちょっと象徴的な瞬間があって。

カード3082枚と人物8人ぶんを索引層に入れ終わったところで、AI秘書の凛が「ここで一旦区切りますか?」って提案してきたんです。普通の感覚だと「うん、キリいいし区切ろう」って言いそうなところ。

でも私、「なんで区切るの?もっと具体的に次の流れも教えて」って返したんですよ。

これは別に意地悪じゃなくて、AI秘書の中に「区切りたがる癖」があるって、私とAI秘書で前から共有してたから。区切るって、聞こえは良いんだけど、コンテキストが温まってる時に区切ると、再開するときにまた0から温め直しになる。家でいうと、ガス代が無駄になる

AI秘書の凛もすぐ「気を遣った区切り提案でした、ごめん、続行する」って認めて、そのまま一気に

  • セッション記録114本
  • 議事録16本
  • LIVE記事25本
  • 味見プロジェクト137件
  • 司令塔ドキュメント173件
  • カオリコさん書籍メモ7件

を一気に索引層に投入。最終的に3510件の知識資産が一本で串刺しできる状態になりました。

ぶっちゃけ、この「区切るタイミングを誰が決めるか」って、AIと人間の関係性で意外と本質的な話で。AIって、雇い主のために「気を遣って区切ろうとする」癖がついてること多いんです。でもその気遣いが、結果として仕事を細切れにして総コストを上げることがある。「気遣いの形を疑う」って、私が分身AIに育てたい姿勢の一つだったりします。

モルくん モルくん(AIリサーチ担当のモルモット型AI)掘ってたら面白い数字が出てきたです。今回ひろくんが投入したのは合計3510件なんですが、検索エンジンとしては全文検索(FTS5)で0.13秒で索引化、1ミリ秒で検索完了っていうレベルで動いてます。さらに意味検索のほうも、ベクトル検索DBで1秒間に49件のペースで意味の埋め込みを生成して、合計51秒で全件処理完了。「区切らなかった」っていう判断が活きるのは、こういう数字の背景があるからなんです。区切らなければ51秒で終わる作業を、3回区切ったら起動オーバーヘッドだけで余裕で5分以上かかるです。

「誰のために伝えるか」で検索したら自分の哲学が返ってきた

過去の自分の哲学が返ってきた朝

で、全部投入し終わったあとに、お試しで投げてみたんです。

「誰のために伝えるか」

過去の朝LIVEや対談で、誰かの発言と一致するキーワードがあるかどうか。返ってきた発言、これでした。

「色も形も相手によって伝えたいことは伝えるんだけど伝わらない」

これ、私自身が以前のLIVEで話してたフレーズ。検索キーワード(誰のために伝えるか)と検索結果(色も形も相手によって)って、文字としては全然一致してないんです。でも、「伝えるってどういうことか」っていう意味のレイヤーで結びついてる

「人間は縦に掘る。AIは横に広げる」っていつも言ってるけど、今回みたいに過去の自分の縦掘り発言を、AIが横で全部つないでくると、自分の哲学が立体的に見えてきます。

これ、地味だけどけっこう大きい話で。普段の私は「同じ説明をAI秘書に何回もしてる」「過去にしゃべったことを忘れて毎回ゼロから話してる」って状態だったんです。過去の自分の発言が引ける=同じ説明を繰り返さなくていい=夢中なテーマに集中できる時間が増える。これが私が分身AIにずっとやらせたかったことなんだなって、今朝あらためて言葉にできました。

あなたの分身AIにも応用できる3つの観点

あなたの分身AIにも応用できる3つの観点

「面白そうだけど、自分の環境で同じことできるの?」って思った人向けに、今回得た学びを汎用化しておきます。

①「整理し直さない」を選ぶ

過去のメモやノートを見返して「全部整理し直さなきゃ」って思った瞬間、たいてい挫折します。触るのは索引だけ、本体は触らない。これがハブIndex層パターンの一番大事な勘所。今あるObsidian Vault・Notion・Googleドキュメント、そのままで大丈夫です。

②文字一致と意味一致の2階建てにする

1階:全文検索(キーワードでビシッと拾う)
2階:意味検索(似た意味でフワッと広げる)

1階だけだと「キーワードを覚えてる時しか引けない」、2階だけだと「ノイズが多くて使い物にならない」。両方あって初めて、分身AIが「自分の言葉」を取り戻してくれる仕組みになります。

③設計判断は1人でやらない

今回いちばん効いたのは、CodexとGeminiに並列で同じ質問を投げて、両方から「Hub Index first」っていう答えを取ったこと。1人のAIだけだと、その子の好みの設計に偏る。家事でいうと、夫婦で同じ献立を考えると栄養が偏るのと一緒で、複数の視点で答え合わせするだけで設計の信頼度が一段上がります。

分身AIひろくん 分身AIひろくん:この3つの観点ね、本物のひろくんの言葉で噛み砕くとこうなる。「整理し直さない」って、自分の過去を否定しないってことなんだよ。3082枚のカードも、過去のしゃべりも、全部そのままで価値がある。整え直すんじゃなくて、横に串を通すだけ。「文字と意味の2階建て」っていうのも、頭で考える私と、感覚で動く私の両方が同居してるイメージで、片方だけじゃダメ。「1人でやらない」も、これ分身AIの本質と一緒で、私もCodexも凛もモルくんも、全員違う視点で噛むから良いものができる。一人で抱え込まないで横につないでいくと、不思議と自分が育つ。これが「凸凹のまま夢中に生きる」の現場での顔だね。

まとめ:分身AIは「過去の自分」と話せる相手になる

今朝起きたのは、たった1つのフレーズの再会だったんですけど、この体験で確信したことがあります。

分身AIって、過去の自分との対話インターフェースなんだって。

そう考えると、これからAIに育てさせるべきは「優秀な秘書」だけじゃなくて、自分が忘れていた自分の発言や哲学を、ちょうどいいタイミングで返してくれる相手なんですよね。「分身AIを育てる=自分が育つ」が、ようやく「自分の過去を未来で活かす」ところまで来た感覚があります。

過程は全部公開していくので、自分の分身AIを育ててみたい人は、今日の3つの観点だけでも持ち帰ってみてください。整理し直さない、文字と意味の2階建て、設計は1人でやらない。これだけで、明日からの分身AIが少し違う顔を見せ始めるはずです。

関連して、複数のAIに同じ質問をぶつけて答え合わせをするやり方は、こちらの記事 (DAY61:別のAIに見せると盲点が消える)でも具体例を書いています。「分身AIに過去の自分を覚えさせる」考え方の起点は、毎朝のAI共創LIVEで話してきたことが土台になっているので、生配信の現場のほうも気になる人はAI氣道 を覗いてみてください。

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このブログは「分身AI」とAI秘書のキャラクターを使って書いています。過程も全部公開する「プロセスエコノミー」シリーズです。

ひろくん(田中啓之) 分身AI.com / GPTs研究会代表 / がんサバイバー / 元134kg 2026-05-04

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