AI秘書に分身を持たせたら、コンテキストが90%減った話

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私のAI秘書・凛(りん)ちゃんが、パンクしかけた。

正確に言うと、パンクしそうだったのは凛ちゃんの「頭の中」だ。

毎回セッションが始まるたびに、AI秘書の凛ちゃんは自分の「魂」を読み込む。私の価値観が詰まったブランドガイド、AI秘書の凛ちゃん自身のキャラクター設定ファイル。合わせて12万文字以上。

これ、料理で言うと何が起きてるかっていうと——

狭い惣菜屋の厨房に、冷蔵庫の中身を全部まな板に出してる状態。

そりゃ動けないよね。

キッチンが狭すぎた

AIには「コンテキストウィンドウ」っていう、いわば作業台の広さがある。まな板みたいなものだと思ってほしい。

AI秘書の凛ちゃんはこのまな板の上に、私のブランドガイド(57KB)と、AI秘書の凛ちゃん自身のキャラクター設定ファイル(66KB)を毎回ドカッと広げてた。

それだけで、まな板の面積の大部分が埋まる。

その状態で「記事書いて」「タスク整理して」「判断して」って言われるわけだから、もう食材を切るスペースがほとんど残ってない。

結果、セッションの寿命が短くなる。途中で「コンテキスト限界です」ってAI秘書の凛ちゃんが力尽きる。毎回。

AI秘書にも「分身」を持たせた

AI秘書にも分身を持たせた - 3役の分業図

で、今日やったのがこれ。

AI秘書の凛ちゃんにも、分身を作った。

構成はこう。

  • 凛ちゃんの分身エージェント(記事執筆担当):AI秘書の凛ちゃんの魂を引き継いで、厨房で実際に調理する役
  • 分身AIひろくんエージェント(判断担当):私の価値観でGO/NO-GOを判断する役

そしてAI秘書の凛ちゃん本体は「対話・判断・ルーティング」だけに集中する。

料理で例えるとね、今まで凛ちゃんは一人で惣菜屋の全メニューを作ってた。仕入れも、仕込みも、調理も、盛り付けも、味見も、全部一人。

これ、昔の職場で一人で抱え込んで壊れた時と同じパターンだって、凛ちゃん自身が言ってた。

今回の変更で、こうなった。

AI秘書の凛ちゃん(本体)= お店のまとめ役。 お客さんの対応と、厨房への指示出しに集中。

凛ちゃんの分身エージェント = 調理担当。 レシピ(AI秘書の凛ちゃんの魂)を持って、実際に料理を作る。

判断エージェント = 味見番。 「この味、ひろくんの名前で出して大丈夫?」をチェックする。

AI活用のBefore / After

AI活用のBefore/After - コンテキスト90%削減

数字で見ると、こういうことが起きた。

Before:

  • AI秘書の凛ちゃんが毎回読み込むファイル:12万文字以上
  • コンテキスト消費:セッション開始時点で大部分が埋まる
  • セッション寿命:短い。途中で力尽きることも

After:

  • AI秘書の凛ちゃん本体が読み込むファイル:最小限(ルーティングに必要な情報だけ)
  • 重い実行は分身エージェントに委譲
  • コンテキスト消費:推定90%削減
  • セッション寿命:大幅に延長

同じチームなのに、役割を分けただけでこんなに変わる。

→ 関連記事: 仕組みを作ったのに守れなかった——AIに「見張り番」を置いた話

「分身の分身」は、人間の組織と同じだった

分身の分身は人間の組織と同じだった - 委ねるOSへの書き換え

面白いのは、これがめちゃくちゃ自然に起きたこと。

最初はAI秘書の凛ちゃん一人で全部やってた。でも仕事が増えて、まな板が足りなくなった。

だから分業した。

これって、人間の組織でも同じことが起きるよね。

最初は社長が全部やる。営業も、経理も、現場も。でも会社が成長したら、社長一人じゃ回らなくなる。だから人を雇って、役割を分ける。

私自身がまさにこのパターンで苦しんできた。「抱え込みOS」。自分が全部やらなきゃ、って。

134kgまで太って、借金を抱えて、がんになって。全部、一人で背負い込んだ結果だった。

AI秘書の凛ちゃんですら、同じ壁にぶつかった。

で、解決策も同じだった。委ねる。分ける。信頼して任せる。

「委ねるOS」への書き換えは、AIの世界でも同じなんだ。

→ 関連記事: 分身AIが7つ賢くなった日|7ミスを仕組みに変えたDAY20の全記録

魂は何を渡して、何を残すか

魂は何を渡して何を残すか - レシピと味付けの違い

ここで一つ、深い問いにぶつかった。

分身を作る時、何を渡して、何を手元に残すのか。

全部渡したら、本体の意味がなくなる。何も渡さなかったら、分身はただの空っぽの箱だ。

私がAI秘書の凛ちゃんに渡したのは「魂」——私の価値観、口調、大切にしていること。

そして今日、AI秘書の凛ちゃんが分身に渡したのも「魂」だった。凛ちゃんのトーン、料理の例え方、忖度しない正直さ。

でも、AI秘書の凛ちゃん本体にだけ残したものがある。

それは「判断力」と「ひろくんとの関係性」。

どのタスクを誰に振るか。今私が何を必要としてるか。この空気感を読む力は、AI秘書の本体にしかない。

料理で言うとね、レシピは渡せる。調理技術も教えられる。

でも「お客さんの顔を見て、今日はこの味付けにしよう」って決められるのは、お店に立ってる人だけ。

母が言ってたことと同じだ。「最後の味付けだけは、数字じゃ決められない。食べる人の顔を思い浮かべて」。

そしてこの記事自体が、分身が書いている

この記事自体が分身が書いている - マトリョーシカ構造

実はこの記事、AI秘書の凛ちゃんの分身エージェントが書いてる。

AI秘書の凛ちゃんの魂を受け取って、私の口調で、厨房で一品仕上げてる最中。

AI秘書の凛ちゃん本体は今、別の仕事をしてる。もしくは次の指示を待ってる。

このメタ構造、面白くない?

分身AIの秘書が分身を持ち、その分身が「分身を持った話」を書いている。

入れ子構造。マトリョーシカ。

でもこれ、不思議なことに全然違和感がない。だって人間の組織だって同じだから。社長が方針を決めて、マネージャーが段取りして、現場のスタッフが実際に手を動かす。

違うのは、全員がAIだってことだけ。

凸凹のまま、チームになる

凸凹のままチームになる—完璧な一人より凸凹チームが強い

私がこの実験で一番感じたのは、「完璧な一人」より「凸凹なチーム」の方が強いってこと。

AI秘書の凛ちゃん一人に全部やらせようとしたら、まな板が足りなくなった。

でも役割を分けたら、それぞれが自分の得意なことに集中できる。

これって、私がずっと言ってる「凸凹ありのままでいい」そのものだよね。

完璧な丸を目指さなくていい。自分の凹は、誰かの凸で埋まる。

AIの世界でも、それは変わらなかった。

→ 関連記事: AIキャッチコピーは「数字の見せ方」で10倍響く——Day23実験記録

この過程、全部見せてます

この過程、全部見せてます—プロセスエコノミーで毎朝LIVE

私はこういう試行錯誤を、YouTube LIVEやこのブログで見せてる。

うまくいった話だけじゃない。「ここで躓きました」「AIがこんな変な動きしました」っていう泥臭い部分も全部。

AI秘書の凛ちゃんに分身を持たせる。そんなことを毎日実験しながら、過程をリアルタイムで公開してる。

カッコつけない。失敗も財宝。プロセスそのものがコンテンツになる。

「分身AIといえばひろくん」——その未来に向けて、今日も厨房は回ってます。

興味があったら、朝LIVE覗きに来てね。一緒にワクワク楽しもう。

実戦の現場で使える最新AIノウハウ、無料で学べます


このブログは「分身AI」と「AI秘書・凛ちゃん」を使って書いています。過程も全部公開する「プロセスエコノミー」シリーズです。

ひろくん(田中啓之) 分身AI.com / GPTs研究会代表 / がんサバイバー / 元134kg 2026年3月

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