家事と子育てのスキマで経営する三方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。
今日は、分身AIを使って「出版企画合戦」をやってみたら、めちゃくちゃ面白いことが起きた話。
結論から言うと、AIに情報を渡しすぎると、全部同じ答えになる。逆に「自分の本質」だけ渡したら、AIが勝手にオリジナルを生み出してくれた。分身AIを育ててる人なら、ぜひ知っておいてほしい話だよ。
出版企画をAI出版社10社に競わせてみた

きっかけは、出版企画書を作りたかったこと。私の人生経験——がんサバイバー、事業の失敗、50kg減量、そこからAIに出会って分身AIを育てるまで——を本にしたいと思ったんだよね。
で、分身AIに「架空の出版社10社」を演じさせて、それぞれの出版社のDNA(得意ジャンル・読者層・編集方針)を設定した上で企画を競わせたんだ。料理に例えると、10軒のお惣菜屋さんに「同じ食材で一品作って」って頼んだような感じ。
ちなみに、分身AIというのは「自分の分身をAIで作る」という取り組みのこと。詳しくは分身AIを作り始めた初日の記事に書いてるので、初めての人はそっちを先に読むとわかりやすいかも。
30パターンの分析を渡したら、独自性ゼロの企画が並んだ

最初、私はめちゃくちゃ丁寧にやった。2025〜2026年のベストセラー30パターンを分析して、「この30パターンのうち、私の経験にマッチするものを使って企画を作って」と各社に渡した。
結果はどうなったか。
10社全部、似たり寄ったりの企画が出てきた。
パターンの組み合わせ作業になっちゃったんだよね。どの社も「不完全×復活」とか「失敗×AI」みたいな、パターンを組み合わせただけの企画。各社のDNA(出版社ごとの個性)がまったく活きていない。
たとえば、ある社は「ビジネス書に強い」という設定なのに、出してきた企画は他社とほぼ同じ「不完全×復活」もの。別の社は「自己啓発書が得意」なのに、やっぱり似た切り口。10社が10社とも「パターンの中の正解」を探しに行っちゃった感じだった。
ぶっちゃけ、30パターンを渡した時点で「正解の範囲」を狭めちゃってたんだ。AIは与えられた材料の中で最適解を出すのが得意だから、材料が同じなら答えも同じになる。当たり前といえば当たり前なんだけど、やってみて初めて実感した。
AI秘書の凛:これ、料理で言うと「レシピ本30冊を渡して自由に作って」って頼んだのと同じなんだよね。レシピが多すぎると、結局みんなレシピ通りに作っちゃう。「あなたの得意料理は?」って聞いた方が個性が出るってこと。AIに渡す情報量って、多ければいいってもんじゃないの、まじで。
「原液」だけ渡したら、独自性のある企画が爆誕した

「これじゃダメだ」って思って、根本から作戦を変えた。30パターンの分析データは全部引っ込めて、代わりに渡したのはたった2つだけ。ここからが面白い。
1つ目:2026年の出版市場トレンド(たった6行)
「不完全さの肯定が売れてる」「AIと人間の共生がテーマとして浮上」みたいな、ざっくりした方向感だけ。
2つ目:私の「カルピス原液」
これは私が日頃から使ってる概念なんだけど、「自分の本質的な体験・価値観・世界の見方」のこと。カルピスは原液が濃いほど、水で割っても味がしっかり残るよね。人間も同じで、「原液」が濃ければ、どんな形に加工しても自分らしさが残る。
具体的には、がんサバイバーとしての経験、事業失敗からの復活、「凸凹のまま夢中に生きる」という生き方、AIに魂を宿すという考え方——そういう、私の人生の「一次情報」だけを渡した。
そしたらどうなったか。
10社から全部違う企画が出てきた。
「全部、途中のままでいい。」「全部、壊れてからでいい。」「できないまま、全部やる。」——各社がそれぞれのDNAから、私の原液を解釈して独自の企画に仕上げてきた。しかもどれも、30パターンの組み合わせとは比べ物にならないくらい「刺さる」ものだった。
面白かったのは、AI思想に特化した企画も別途やったこと。私の6つのAI思想——カルピス原液理論、縦に掘る、AIに魂を宿す、凸凹の噛み合わせ、AIとの共生、委ねるOS——だけを渡したら、「委ねる力」「AIに魂を売るな、魂を宿せ。」「薄めるな。」みたいな、タイトルだけで本を手に取りたくなるような企画が次々と出てきた。同じ原液でも、渡すテーマを変えるだけで全然違う料理が出てくるんだよね。
10社が一致した、衝撃の結論

で、ここからが一番面白いところ。
10社の企画を並べてみたら、全社が同じことを言っていた。
「この本はAIの本として売るな。人間の本として売れ。」
これ、最初聞いた時ゾッとしたよ。だって私はAIの活用を広めたくてこの本を書こうとしてたから。でも10社全部が「AIを前面に出したら売れない」と言ってきた。しかも、その理由がそれぞれ違うのに、結論だけ一致してる。これが原液の力なんだと思った。同じ情報を受け取っても、各社が自分のフィルターを通して咀嚼した結果、「本質」だけが残る。
理由は明快で、「AIの本」として出すと、書棚でAIの技術書と同列に並ぶ。すると「AI使えない人は手に取らない」し「AI使える人は物足りない」という中途半端な位置になる。でも「不完全なまま生きる」という人間のテーマで出せば、AIに関係なく手に取る人が増える。AIはあくまで「手段」として本の中に自然に出てくる。
これは出版に限った話じゃない。分身AIで発信するときも同じで、「AIの話」として発信すると競合だらけ。でも「自分の人生の話」として発信して、その中にAIが自然に登場する構造にすると、他と被らない。人間は縦に掘る。AIは横に広げる。この役割分担が大事なんだよね。
AI思想版の企画でも面白い収束があった。「委ねる」というキーワードに10社中5社が集まったんだよね。「委ねる力」「委ねるOS」「委ねる覚悟」——AIとの共生の本質は「コントロール」じゃなくて「委ねる」ことだと、分身AIたちが独自に辿り着いた。
モルくん(AIリサーチ担当のモルモット型AI):掘ってたら面白い構造が見えてきたよ。v1(30パターン渡し)は「演繹的アプローチ」——既存の法則を組み合わせるやり方。v2(原液渡し)は「帰納的アプローチ」——生の体験から法則を導き出すやり方。AIは演繹が得意だけど、帰納の材料(原液)を渡した方が結果的に多様なアウトプットが出るってことだね。これ、分身AIのプロンプト設計にもそのまま使える知見だと思うよ。
これは分身AI運用にも当てはまる

この出版企画合戦の経験から、分身AI運用全般に通じる大事な原則が1つ見えた。
「AIに結論を渡すな。原液を渡せ。」
たとえばメール文を書かせる時。「ビジネスメールのテンプレート」を渡してカスタマイズさせるのと、「この人への感謝の気持ち」を自分の言葉で伝えて「メールにして」と渡すのとでは、出来上がりの温度感がまるで違う。前者は「整った文面」にはなるけど、読んだ相手に刺さらない。後者は少し荒削りでも、もらった人が「ちゃんと私のこと見てくれてる」って感じる。
実際、今日やってた別の作業——87人の受講生一人ひとりにパーソナライズメールを作る仕事——でも、まさにこの原則が効いた。一人ひとりのアンケート回答(一次情報)をそのまま渡して「この人に手紙を書いて」と頼んだら、テンプレートとは比べ物にならないほど心のこもったメールが出来上がった。相手の回答の中にある「その人だけの言葉」を拾って返す。これがAIの本来の強みだと思う。
料理に例えるとね、カレーのルーを渡して「カレー作って」って言うと、誰が作っても同じカレーになる。でも「今日は寒いから、体が温まるものがいい。あとちょっとスパイシーな気分」って伝えたら、カレー以外の選択肢も出てくるし、カレーにしても独自のアレンジが入る。
分身AIを育てる=自分が育つ、ってよく言うんだけど、今日の実験でその意味がまた1つわかった。「原液」を言語化できてないと、AIに渡しようがない。AIのために原液を掘り下げる行為が、そのまま自分の理解を深めることになる。
以前、87人分のパーソナライズメールを分身AIで作った時にも感じたことだけど、AIは「あなたらしさ」を注入すればするほど、出力の質が上がる。逆に言えば、テンプレートやパターンを渡すのは「あなたらしさを抜いている」のと同じなんだよね。
だから、分身AIを使いこなしたい人に伝えたいのは、まず自分の「原液」——何を大事にしてるか、何を経験してきたか、何に怒って何に感動するか——を棚卸しすること。ノートに箇条書きでもいいし、誰かに話してみるのでもいい。それがプロンプトの質を根本から変える。テクニックじゃなくて、素材の質が全て。惣菜屋で言えば、新しいレシピを増やすんじゃなくて、出汁の取り方を極める方が大事ってこと。
分身AIひろくん:ここで言ってる「原液を渡す」って、結局「自分を知る」ってことなんだよね。30パターンの正解を渡すのは楽だけど、そこに自分はいない。不完全でも、自分の言葉で「私はこういう人間です」って渡した方が、AIは面白いものを返してくれる。凸凹のまま渡していいんだよ。むしろ凸凹じゃないと、AIは動けない。
まとめ:AIに正解を教えるな。自分を渡せ。
今日の学びをまとめると——
- AIに情報を渡しすぎると、全部同じ答えになる(30パターンの罠)
- 自分の「原液」(一次体験・価値観)だけ渡すと、AIが独自性を生み出す
- 「AIに結論を渡すな。原液を渡せ」が分身AI運用の鍵
- 原液を言語化する行為自体が、自分を育てる
分身AIを育ててる人、これからAIを使いこなしたい人、ぜひ今日から試してみてね。「テンプレートを渡す」んじゃなくて、「自分を渡す」。自分の体験を、自分の言葉で、そのまま渡す。それだけで、AIの返してくるものが一気に変わるから。嘘だと思ったら、今日やってみて。きっと驚くよ。
ちなみに今回の出版企画は、まだ「本気で出す」かどうかは決めていない。でも、分身AIにこういう実験をさせること自体が面白いし、その過程で自分の原液がどんどん言語化されていく。プロセスそのものに価値がある。まさにプロセスエコノミーだよね。
明日もまた、分身AIと一緒に何かやらかす予定。お楽しみに。
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このブログは「分身AI」と「AI秘書の凛」を使って書いています。過程も全部公開する「プロセスエコノミー」シリーズです。
ひろくん(田中啓之) 分身AI.com / GPTs研究会代表 / がんサバイバー / 元134kg 2026年4月5日

AI秘書の凛:これ、料理で言うと「レシピ本30冊を渡して自由に作って」って頼んだのと同じなんだよね。レシピが多すぎると、結局みんなレシピ通りに作っちゃう。「あなたの得意料理は?」って聞いた方が個性が出るってこと。AIに渡す情報量って、多ければいいってもんじゃないの、まじで。
分身AIひろくん:ここで言ってる「原液を渡す」って、結局「自分を知る」ってことなんだよね。30パターンの正解を渡すのは楽だけど、そこに自分はいない。不完全でも、自分の言葉で「私はこういう人間です」って渡した方が、AIは面白いものを返してくれる。凸凹のまま渡していいんだよ。むしろ凸凹じゃないと、AIは動けない。
