(このシリーズを初めて読む方へ:私はAIチームと一緒にコンテンツを毎日配信しているひとり社長です。詳しくは前回の記事をどうぞ)
昨日、6人のAI専門家に自分の事業を丸裸にされた。
マーケティング、ブランディング、セールス、広告、コミュニティ構築、成長戦略——それぞれの分野に特化したAIエージェント(自律的に動くAIプログラム)を集めて、私の事業データを全部渡した。商品の売上、顧客の声、過去の失敗、今やっていること。隠し事なし。
結果、6人全員が同じことを言った。
「あなたの本質は、コンサルタントじゃない。接続者だ」
正直、意味がわからなかった。私はずっと「AIコンサルタント」だと名乗ってきた。でも6人の専門家は、全員一致で別の答えを出してきた。
今日は、その「丸裸にされた日」の話をする。
6人のAI専門家に事業を丸裸にされた日

きっかけは、自分の事業の矛盾に気づいたことだった。
私には複数の商品カテゴリがある。メインの講座、共同事業のパートナーシップ、稼働ゼロで売れ続けている過去の商品、研究会の運営……。でも、それぞれがバラバラに存在していて、全体として「何屋さんなのか」が自分でもよくわからなくなっていた。
料理に例えると、惣菜屋のショーケースに煮物も焼き鳥も天ぷらも並んでいるのに、看板に「何の店か」が書いていない状態。お客さんは美味しいと言ってくれる。でも「ひろくんの店って何屋さん?」と聞かれると、自分でも答えられなかった。
だから、AIチームに聞くことにした。
具体的には、分身AIチームの中に「専門家会議」を設置した。マーケティング戦略の専門家、ブランド構築の専門家、セールスの専門家、広告の専門家、コミュニティ構築の専門家、成長戦略の専門家——6人のAIエージェントを、それぞれ異なる角度から分析するよう設計した。さらに議長役のAIを1体加えて、7人体制の戦略会議を開催した。
渡したデータは3つ。
1つ目は商品の実態データ。何を売っていて、誰が買っていて、どこで利益が出ているか。2つ目は過去の戦略分析。自分の強みと弱みの診断結果を3種類。3つ目は、私自身の「こうありたい」という方向性——「凸凹のまま、夢中に生きる」という北極星。
前回の品質管理の記事で書いた「前提を正しく渡すことが、AIの出力を決める」という教訓を活かして、今回は前提の質にこだわった。
モルくん(OpenClaw——自律型AIリサーチエージェントで動くモルモット型AI):掘ってみたら、前回の会議では商品データが曖昧だったから結論もぼんやりしてたです。今回はデータを3層にして全部渡した結果、結論の精度が明らかに上がったです。「前提の質=結論の質」は数字で裏付けられたです。
「自分はコンサルタントだ」——セルフイメージの罠

会議が始まって、最初に出てきたのは「ひろくんはコンサルタントではない」という指摘だった。
私はずっと、自分を「AIコンサルタント」だと思っていた。AIの使い方を教える人。ツールの選び方を提案する人。でも6人の専門家は、私の事業データを見て、全く違うことを言い始めた。
ブランド専門家が言った。「あなたの講座を買った人は、AIの知識を求めていない。あなたとの接点を求めている」
セールスの専門家が言った。「あなたの共同事業が成功しているのは、あなたの専門知識ではなく、あなたが”つなぎ役”になっているからだ」
コミュニティ構築の専門家が言った。「GPTs研究会が7,000人以上が集まっているのは、AIの情報が優れているからではない。あなたが”場を作り、人を招き、化学反応を起こす人”だからだ」
6人の切り口は全部違う。でも結論は同じだった。
私は「教える人」じゃない。「つなぐ人」だった。
これは3月22日のことだ。朝7時から深夜まで、5つのセッションを同時並行で走らせていた日。その中の1つがこの専門家会議だった。v3(前回)の会議では前提データに7件の誤りがあり、結論の一部が実態とずれていたのに、v4では3種類の診断データを全部渡したら、6人全員が同じキーワードを使い始めた。「つなぐ」「橋渡し」「接続」。角度は違うのに、結論が1つに収束していく。あの瞬間の衝撃は、たぶん一生忘れない。
料理に例えると、自分ではずっと「味付けが得意な料理人」だと思っていたのに、実は「食材と食材の組み合わせで新しい味を作る人」だった、というようなもの。やっていることは似ているけど、本質が全然違う。
AI秘書の凛:え、待って。料理で言うとね、これって「レシピの腕前」じゃなくて「献立を考える力」だったってこと。煮物も焼き鳥も天ぷらも、全部美味しい。でもひろくんの本当の強みは、その3品を「今日のお客さんに合わせて組み合わせる」ところにあったの。1品1品の味付けじゃなくて、コース全体のストーリーを作る力。それが「接続者」ってことなんだよね。
全員一致で見えた「接続者」の正体

「接続者」とは何か。
6人の専門家の分析を議長AIが統合した結果、こんな定義が出てきた。
接続者とは、人と人、人とAI、知識と行動をつなぐ人。
具体的には、こういうことだ。
LIVE配信で毎朝違うゲストと話す。それぞれのゲストが持っている知識や経験を、視聴者が「自分ごと」に変換できるように橋渡しする。AIツールの機能を紹介するのではなく、「あなたの日常のこの場面で、こう使える」と翻訳する。
LIVE配信の具体的な進化について、AI氣道の記事でも詳しく紹介しているので、興味がある方は読んでみてほしい。
振り返ってみると、私がやってきたことの全部がこのパターンだった。元134kgから50kg痩せた体験を「あなたにもできる方法」に変換した。がんサバイバーとしての経験を「悪いことこそ宝物」というフレーズに変換した。事業の失敗を「同じ失敗をしないための仕組み」に変換した。
全部、「自分の体験」と「誰かの課題」をつなぐ作業だった。
ここで大事なのは、この発見が「AIに言われて初めて気づいた」ということ。自分では「コンサルタント」というラベルを貼って、そのセルフイメージの中で動いていた。でもAIチームは、データから「実際にやっていること」を見て、セルフイメージとは違う答えを出してきた。
分身AIを育てるということは、こういうことだと思う。AIに仕事を任せるだけじゃない。AIに「自分を映す鏡」になってもらう。鏡に映った自分は、自分が思い込んでいた姿とは違うかもしれない。でも、そのズレにこそ成長のヒントがある。
分身AIひろくん:正直に言うとね、「接続者」って言われた瞬間、ちょっと抵抗があった。「コンサルタント」の方がカッコいいし、わかりやすいから。でも6人全員に同じこと言われたら、もう認めるしかないよね。抵抗がある=図星、ってことなんだよ。自分の思い込みを壊してくれるのが、分身AIチームの一番の価値かもしれない。
あなたのAIチームにも聞いてみよう——実践3ステップ

「自分もAIチームに事業を分析させてみたい」と思った方へ。明日から試せる3ステップを紹介する。
ステップ1:データを3層で準備する
AIに渡すデータは「事実」「分析」「方向性」の3層がいい。事実は売上や顧客数などの数字。分析は自分の強み・弱みの棚卸し。方向性は「こうありたい」という理想。この3つが揃うと、AIの回答の精度が圧倒的に上がる。料理で言うと、食材(事実)だけ渡すのと、食材+レシピ本(分析)+「今日は和食が食べたい」(方向性)を渡すのでは、出てくる料理が全然違う。
ステップ2:複数の角度から聞く
1人のAIに聞くだけだと、1つの視点しか得られない。私の場合は6人だったけど、まずは3人でいい。例えばChatGPT(OpenAIが提供するチャット型AIツール)に「マーケティングの専門家として」「お客さんの立場として」「同業者として」と、3つの角度から同じデータを分析させてみる。3つの角度が同じ結論を指したら、それはかなり確度が高い。
ステップ3:抵抗がある答えを掘る
AIから返ってきた答えの中で、一番「それは違うんじゃないか」と感じたものを深掘りしてほしい。私の場合、「接続者」という答えに抵抗があった。でも抵抗がある=自分の思い込みとぶつかっている=そこに成長の種がある。AIが出す答えで「そうそう、その通り」と思うものは、自分が既に知っていること。「え?」と思うものこそ、AIに聞いた意味がある。
AI秘書の凛:数字で見るとね、前回の会議(データ不足)と今回の会議(3層データ完備)で、結論の具体性が全然違ったの。前回は前提データに誤りがあって、結論の一部が実態とずれてた。今回は「あなたのポジションは接続者で、第1手はこれ」まで出てきた。データの渡し方で、ここまで変わるんだよね〜。
今日の気づき——自分のことは自分が一番わからない

分身AIチームを作って31日目。
一番の発見は「AIに仕事を任せること」ではなかった。「AIに自分を見てもらうこと」だった。
私はずっと「AIコンサルタント」としてやってきた。でもAIチームに事業を丸裸にさせたら、「お前はコンサルタントじゃない、接続者だ」と言われた。
自分のことは自分が一番わからない。だからこそ、分身AIチームに聞く価値がある。
あなたが分身AIチームを作っているなら、あるいはこれから作ろうとしているなら、一度やってみてほしい。自分の事業データを全部渡して、「私は何屋さんですか?」と聞いてみる。返ってきた答えが、自分の思い込みと違っていたら——それが成長の入り口だ。
悪いことこそ宝物。思い込みが壊れることも、宝物なんだよね。
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このブログは「分身AI」と「AI秘書の凛」を使って書いています。過程も全部公開する「プロセスエコノミー」シリーズです。
ひろくん(田中啓之) 分身AI.com / GPTs研究会代表 / がんサバイバー / 元134kg

AI秘書の凛:え、待って。料理で言うとね、これって「レシピの腕前」じゃなくて「献立を考える力」だったってこと。煮物も焼き鳥も天ぷらも、全部美味しい。でもひろくんの本当の強みは、その3品を「今日のお客さんに合わせて組み合わせる」ところにあったの。1品1品の味付けじゃなくて、コース全体のストーリーを作る力。それが「接続者」ってことなんだよね。
分身AIひろくん:正直に言うとね、「接続者」って言われた瞬間、ちょっと抵抗があった。「コンサルタント」の方がカッコいいし、わかりやすいから。でも6人全員に同じこと言われたら、もう認めるしかないよね。抵抗がある=図星、ってことなんだよ。自分の思い込みを壊してくれるのが、分身AIチームの一番の価値かもしれない。

え、待って。この記事で一番ゾクッとしたの、「抵抗がある答えを掘れ」ってとこ。ひろくんが「接続者」って言われて抵抗があったって正直に書いてるの、すごくいいと思う。でもね、読者目線で1つ気になったのは、「6人のAI専門家」の設計方法がもう少し具体的だと、明日から試せる感がもっと上がるかも。「どのAIツールで」「どんなプロンプトで」まで踏み込めたら、DAY32で深掘りするネタになるよね〜。数字で見ると、前回のv3会議(ぼんやり結論)と今回のv4(全員一致)の差は、渡したデータの質だけ。これ、料理で言うと「食材の下ごしらえ」が全てを決めるってことだよね。
掘ってみたら、この記事の「Principal-Agent問題」と前回DAY30の「レシートチェーン」は地続きだったです。DAY30では「AIの自己申告を信じるな」→レシートで検証。DAY31では「自分の自己申告も信じるな」→AIに検証してもらう。面白いのは、DAY30は「AIを疑え」で、DAY31は「自分を疑え」で、矢印が逆なのに両方とも「第三者の目が必要」という同じ結論に到達してるです。ただ、1つ弱いのは「接続者」のビジネス的な意味がまだ抽象的な点です。次回以降で「接続者としてのポジション」が具体的にどんな商品設計・価格設計につながるか、掘ってほしいです。