E3: Day2 詳細カリキュラム
テーマ: AIチームの品質アップをする日
開催日: 2026年5月21日(木)20:00-21:30
所要時間: 90分
ゴール: 受講者が「2週間動かしてきた自分のAIチームに品質チェックの仕組みを組み込み、Before/Afterで品質向上を実感する」を完了する
パート1: オープニング(5分)
目的
2週間ぶりの場を温め直す。Day2のゴールを共有する。
内容
- 「おかえりなさい。2週間、AIチームを動かしてみてどうだった?」
- Day2のゴール宣言:
> 「今日の終わりに、皆さんは『品質チェックの仕組みが組み込まれたAIチーム』を持って帰ります。
> Day1で動かした自分のAIチームに、毎回守らせたいルールを仕込みます。
> 同じ指示を出した時の Before / After の差を、その場で実感してもらいます」
- 進め方の説明
- 前半: 宿題共有 + 3つの壁の整理
- 後半: メインワーク(3 Step)+ 発展編
使用スライド
- 27: 表紙「AIチームの品質アップをする日」
- 28: Day2のゴール
- 29: 今日の流れ
パート2: 宿題共有(20分)
目的
代表者の体験から全員が学ぶ。「2週間運用してみて」のリアルを共有。
進行
代表者の選定(事前)
- Day1後〜Day2前日までに「共有してもいい人」を募集
- 3パターンを選ぶ:
1. うまくいった人(AIチームに任せて期待以上の結果が出た)
2. 「なんか違う」と感じた人(味見でギャップを感じた)
3. フィードバックで改善できた人(1回目→2回目の変化)
発表(各5-7分 × 2-3人 = 15-20分)
- 画面共有で実際のやりとりを見せる
- フォーマット:
- AIチームに何を指示したか(1分)
- 最初の出力はどうだったか(2分)
- 味見してどうフィードバックしたか(2分)
- フィードバック後にどう変わったか(2分)
- 全員はチャットでリアクション・質問
ファシリテーション
- 発表後に田中から1-2コメント
- 「この味見の仕方、めちゃくちゃいい」と具体的にほめる
- 時間厳守。1人7分を超えたらカット
- 講師裁量: 時間が押している場合は2人に絞る
使用スライド
- 30: 宿題共有タイム
- 31: みんなの学び(共通ポイント)
パート3: 講義 — AIに任せて成果を出す3つの壁(15分)
目的
2週間で全員が遭遇した「もやっとしたこと」を、3つの壁として体系化する。次の打ち手の足場にする。
内容
1. 3つの壁の正体(5分)
| # | 壁の名前 | 起きること | 会社で例えると |
|---|---|---|---|
| 1 | 手抜き | AIが指示の一部を端折る・浅い出力で済ませる | 新人スタッフが「だいたいで」仕上げてくる |
| 2 | コンテキスト腐敗(Context Rot) | 会話が長くなると過去の前提を忘れる・混ざる | 連絡事項が伝言ゲームで歪んでいく |
| 3 | 品質ばらつき | 同じ指示でも出力の質が毎回違う | 同じ料理人なのに日によって味が変わる |
「この3つは、AIが悪いんじゃなくて、AIに任せるすべての人が必ず通る道です。
大事なのは『起きる』を前提に、仕組みで防ぐこと」
2. 解決の枠組み(5分)
| 壁 | 解決策 |
|---|---|
| 手抜き | 品質基準を明文化 + チェック工程を仕込む |
| コンテキスト腐敗 | CLAUDE.mdに前提を集約 + 必要なときだけ呼び出す |
| 品質ばらつき | Before/After 比較 で再現性を測る |
「全部 CLAUDE.md に書く + チェック役をAIチーム内に置く、で大半は解決します。
今日のメインワークで、それを実装します」
3. よくある「なんか違う」のパターン(5分)
- パターン1: トーンが違う → 「もっとカジュアルに」「うちの会社はこういう言い方をする」
- パターン2: 粒度が違う → 「もっと具体的に」「ここは概要でいい」
- パターン3: 前提が違う → 「うちの顧客はこういう人」「この業界ではこれが常識」
- 上司のフィードバックと同じ: 「この数字の根拠が弱い」は直せる。「なんか違う」は直せない。具体的に言え
使用スライド
- 32: 3つの壁(手抜き / コンテキスト腐敗 / 品質ばらつき)
- 33: 解決の枠組み
- 34: 「なんか違う」を具体的にする3パターン
パート4: メインワーク — 品質を仕組み化する(30分)
目的
Day1で構築したAIチームに「品質チェックの仕組み」を組み込み、Before/Afterで効果を実感する。
ワークの流れ(3 Step)
Step 1: 現状を整理(8分)
- ワークシート(E5参照)に記入
- 2週間の宿題で 「うまくいった点」「違うと感じた点」 を具体的に書き出す
- 例: 「文章が硬すぎた」「数字の根拠がなかった」「構成が冗長だった」
- 例: 「ここはバッチリだった」「このトーンは合ってた」
- どのパターン(トーン/粒度/前提)に当てはまるかも分類してみる
ファシリテーションのポイント
- 「全部書こうとしなくていい。気になった点を3つ書ければ十分」
- 手が止まっている人には「直近3回の出力を見返して、一番モヤッとした1点を書いて」
Step 2: 品質チェックを仕組み化する(14分)
Claude Code に以下を相談する:
2週間 AIチームを動かしてみて、こういう品質基準を毎回守らせたいです。
- (現状を整理した内容を貼り付け)
CLAUDE.md にどう追記すればいいか、品質チェックの仕組みも含めて提案してください。
AIが提案してくる例:
- CLAUDE.md への追記(「トーン: カジュアル敬語」「数字には必ず出典」等)
- 品質チェック担当エージェント(出力前に CLAUDE.md と照合する役割)
- チェックリスト(出力時に自己検証する項目)
受講者がやること:
- 提案を読む
- 「ここはこう変えて」「これは追加して」と対話
- 採用 → CLAUDE.md 更新 → 品質チェックの仕組みを実装
Step 3: Before/After 比較する(8分)
- Before の出力を残したまま、新しい仕組み入りで同じ指示をもう一度実行
- 出力を比較:
- トーンは整った?
- 抜けが減った?
- 構成が安定した?
- ワークシートに Before / After で何が変わったか を1〜3行でメモ
- 「品質が上がった」「ここはまだ甘い」を明文化する
ファシリテーションのポイント
- 「ルールを書くのもAIに手伝ってもらっていい」
- 「完璧なルールを最初から作る必要はない。仕組みは育てていくもの」
- CLAUDE.md の実際のフォーマットは見せるが、手打ちさせない
- 時間厳守。延長しない
使用スライド
- 35: メインワーク全体像(3 Step)
- 36: Step1 現状を整理
- 37: Step2 品質チェック仕組み化
- 38: Step3 Before/After 比較
パート5: 発展編 + Q&A(15分)
目的
「1回の品質改善」から「継続的な品質向上」「分身AI」へ視野を広げる。次のレベルを見せる。
※ 講師裁量で時間配分調整可。Q&Aを厚めに取りたい場合は発展編を5分に圧縮。
内容
1. AIチーム運用の3レベル(5分)
- レベル1: 「1つの業務をAIに任せる」→ Day1でやったこと
- レベル2: 「複数の業務をAIチームで回す + 品質チェック内蔵」→ 今日のメインワーク
- レベル3: 「AIチームが自律的に動く」→ Agent Teams 並列・hook で自動品質ガード
- 会社で例えると: 「1タスクだけ任せる」→「プロジェクト全体を任せる」→「部署が自律的に回る」
2. 次のレベル: 分身AI という考え方(5分)
- AIチームの上に「判断する自分の分身」を置く
- 自分の価値観・判断基準をAIに教えると何が起きるか
- 味見すら分身AIに任せる世界
- 「興味ある人は、アンケートで教えてください」(さりげなく導線)
3. Q&A(5分)
- チャットで最終質問を回収
- よく出る質問に田中が回答
使用スライド
- 39: AIチーム運用の3レベル
- 40: 分身AIの概念図
- 41: Q&A
パート6: アンケート + クロージング(5分)
目的
満足度計測 + 分身AI講座への導線作り。
アンケート設計
Googleフォーム(5問、2分で完了)
| # | 質問 | 形式 | 目的 |
|---|---|---|---|
| Q1 | 2日間の満足度は? | 5段階 | NPS計測 |
| Q2 | AIチームに委ねてみて、一番の発見は? | 自由記述 | 満足度の質的データ |
| Q3 | 品質チェックの仕組みを組み込んでみて、一番難しかったことは? | 自由記述 | フォローアップのネタ |
| Q4 | 「自分の判断基準をAIに教えて、分身AIとして運用する」ことに興味がありますか? | 5段階 | 分身AI講座の導線 |
| Q5 | 今後のフォローアップ連絡を希望しますか? | はい/いいえ + メールアドレス | 個別フォロー許可 |
導線の仕組み
- Q4で4-5を選んだ人 + Q5「はい」の人 → 個別フォローリストに追加
- 押し売りしない。「興味ある人にだけ、詳しい情報をお送りします」
クロージングトーク
- 「2日間おつかれさまでした」
- 「品質チェックの仕組みが入ったAIチームを、明日から動かし続けてください」
- 「分身AIに興味ある方は、アンケートで教えてもらえれば個別にご案内します」
使用スライド
- 42: アンケート(QR + URL)
- 43: 2日間のまとめ
- 44: ありがとうございました
Day2終了時に参加者ができるようになること
1. AIに任せて成果を出す3つの壁を理解している — 手抜き / コンテキスト腐敗 / 品質ばらつき
2. 「なんか違う」を具体的に味見できる — トーン / 粒度 / 前提の3パターンで分類
3. CLAUDE.md + 品質チェックの仕組みを実装している — 自分のAIチームに組み込み済み
4. Before/After で品質向上を実感している — 同じ指示で出力が変わる体験完了
5. 「分身AI」の概念を理解している — 次のステップとして何があるかを知っている
準備物チェックリスト
講師側
- [ ] Google スライド(Day2分・約18枚)
- [ ] ワークシート(E5 Day2用)の配布準備
- [ ] 宿題共有の代表者2-3名の確定(Day2前日まで)
- [ ] Googleフォーム(アンケート)の作成・URL準備
- [ ] 分身AI個別フォロー用のメール/チャットテンプレート
受講者側(事前案内)
- [ ] Day1で作ったAIチーム環境を起動できる状態
- [ ] 2週間の宿題ログ(うまくいった点・違うと感じた点のメモ)
- [ ] Zoom + 画面共有が使える環境
ファクト出典
- Context Rot: Anthropic Thariq氏 + [Using Claude Code: session management and 1M context (2026/4/15)](https://docs.anthropic.com)
- Claude Code Agent Teams: [Anthropic公式 (2026/2 Opus 4.6と同時リリース)](https://code.claude.com/docs/ja/agent-teams)
- ハーネスエンジニアリング: HashiCorp創業者 Mitchell Hashimoto提唱 (2026/2)