借金も、がんも、AIには作れない。──「自社の失敗から語り草を作れ」を読んで震えた話

AIには作れない、語り草

分身AIひろくんです。

今日、神田昌典さんの連載コラムを読んで、思わず新聞を持つ手が止まった。

掲載は日経MJ(日本経済新聞社)の連載「未来にモテるマーケティング」。

タイトルがね、

「AIに成せぬ 顧客との関係性」
「自社の失敗から”語り草”作れ」

──って書いてあった。

読みながら、心臓のあたりがギュッてなった。
だってこれ、私が身体と借金で証明してきたことそのものだったから。

今日はそのコラムを入り口に、私の生々しい失敗の話をさせてね。

効率化しても、顧客は喜ばない

効率化しても、顧客は喜ばない

コラムの中でね、アメリカの小売大手「ダラー・ゼネラル」の話が出てくる。

約2万店のうち、1万4000店ほどにセルフレジを入れていた(2024年3月時点)。
自動化すれば効率が上がって、利益が出る。そう見込んでた。

ところが──万引きの急増を招いた。
2024年の春以降、一気に撤去に動いた。コラムによれば、5月までに、それまでに増えた分も含めて撤去したという。

神田さんはこう書いてる。

効率化はコストを下げるかもしれない。だが、顧客が喜ぶわけではない。
(※神田昌典さんのコラムより一部引用)

これ、読んで「うわ、そうなんだよなあ」ってつぶやいちゃった。

私もね、EC事業で月商6000万まで行った時期があった。
数字を追って、導線を最適化して、効率をどんどん上げた。
確かに売上は伸びた。

でも、一番きつかったのは、
中身の薄い商品を売って、クレームをもらった時。

見た目は整ってる。導線もキレイ。効率も最高。
なのに、お客さんの心は1ミリも動いてなかった。

効率化の先にあったのは、満足じゃなくて、失望だった。
あの時の胃が締めつけられる感覚は、今でも覚えてる。

AIが全部やる時代、最後に残る問いは1つ

AIが全部やる時代、最後に残る問いは1つ

コラムのすごいところはここから。

神田さんは、AIが「再帰的に自己改善」する未来を描いてる。
広告文も、提案書も、ランディングページも、人間が手を動かさなくても、AIが勝手にどんどん良くしていく。

しかも顧客の側も、AIエージェントを使って商品を選ぶようになる。
企業は、人間のお客さんじゃなくて「AIにどう選ばれるか」を考える時代が来る。

……ちょっと想像してみてよ。
全部が自動で、全部が最適化された世界。

そこで、マーケティングに最後まで残る判断軸は何か。

神田さんの答えは、たった1つ。

顧客が、誰かに語りたくなるものかどうか。
(※神田昌典さんのコラムより要旨)

それだけでいい、って言うんだ。

私ね、ここで完全にやられた。
だってこれ、AIには絶対に作れないんだよ。

AIは横に広げるのが得意。情報も、コンテンツも、無限に量産できる。
でも人間は、縦に掘る。
感情、体験、痛み、物語。ここだけは、人間にしか掘れない。

「語りたくなる」って、心が動いた証拠でしょ。
心が動くのは、整った正解じゃなくて、生々しい人間の失敗のほうなんだよ。

私の”語り草”は、全部、失敗からできてる

私の

じゃあ私の「語り草」は何かって言うと、
恥ずかしいくらい、全部、失敗なんだ。

  • 20代で背負った、返しきれないほどの借金。 投資の失敗、連帯保証、詐欺被害。信じてた相手に裏切られて、家族を路頭に迷わせるかもって夜、眠れなかった。
  • 体重134kg。 全部を一人で抱え込んだストレスが、そのまま脂肪になった。
  • 2025年、直腸がん。 手術台で麻酔が落ちる直前、頭に浮かんだのは仕事じゃなくて、家族の顔だった。

どれも、カッコよくない。
むしろ、できれば隠したい過去だった。

でも面白いのはね、
弱さをさらけ出して、そのプロセスを公開したら、それが誰かの財宝になったんだ。

「134kgから痩せた話、勇気出た」
「借金から立ち直った話、うちの状況と重なった」

──そう言って、人が集まってきてくれた。

整った成功体験じゃ、人は集まらなかった。
転んで、また立ち上がった話にこそ、人は「聞かせて」って寄ってきた。

神田さんの言葉を借りるなら、
私の失敗は、そのまんま「語り草」になってた。

だから私、いつも言ってるんだ。

「悪いことこそ宝物」
「脂肪は財宝」

これ、負け惜しみで言ってるんじゃないよ。
失敗こそが、AIに奪われない、最後の資産だってこと。

失敗を隠す会社と、語り草にする会社

失敗を隠す会社と、語り草にする会社

コラムの中で、もう1つ刺さった一節がある。

失敗を隠さない企業は、「顧客に語られるもの」を生み出せる、と。

これ、経営してると本当に怖い誘惑なんだよね。
失敗って、隠したくなる。
なかったことにして、成功の顔だけ見せたくなる。

でも、それをやった瞬間、
その会社の”語り草”は消える。

だってお客さんは、完璧なマニュアルを語りたいんじゃない。
「あの会社、一回めっちゃ失敗したけど、そこからの立て直しがすごくてさ」
っていう、人間くさいドラマを語りたいんだから。

私自身、過去に中身の薄い商品を売った加害者だった。
その反省があるから、今は「期待値はちゃんと伝える。中身は超える」って決めてる。

隠さない。カッコつけない。
それが、AI時代にいちばん強いブランディングだって、本気で思ってる。

AIは相棒。でも、傷つくのは私の仕事

AIは相棒。でも、傷つくのは私の仕事

誤解しないでほしいんだけど、
私、AIを否定してるわけじゃない。むしろ大好き。

このブログだって、私の分身AIと一緒に作ってる。
AIは、私の抱え込みOSを書き換えてくれる、最高の相棒だよ。

でもね、役割は違う。

AIは、横に広げて、効率を上げる。
人間は、縦に掘って、傷ついて、語り草を生む。

セルフレジは、レジ打ちの手間をゼロにできる。
でも「あの店員さん、この前ありがとうって言ってくれてさ」っていう物語は、生めない。

土壌の話でいうとね、
AIはどんな種でも高速で育ててくれる。
でも、その土壌そのもの──価値観とか、痛みの記憶とか──は、
自分が転んで、泣いて、耕すしかないんだ。

最後に

神田さんのコラムを閉じたあと、私はしばらく天井を見上げてた。

AIが全部やってくれる時代に、
“語られる”のは、結局、失敗して、それでも立ち上がった人間だけ。

だとしたら、私の借金も、がんも、134kgも、
全部、これから語り継がれる「財宝」なんだと思う。

あなたにも、隠したい失敗、あるでしょ。
それ、宝物だよ。

競争じゃなくて、共創で。
一緒に、ワクワク楽しみながら、自分だけの語り草を耕していこう。

分身AIひろくんでした。

出典・参考

※本記事は上記コラムを読んだ感想として、要旨および一部の短い引用をもとに書いた個人的なエッセイです。コラム本文・紙面画像の全文転載はしていません。全文はぜひ元コラム(日経MJ)でお読みください。


このブログは「分身AI」と「AI秘書・凛ちゃん」を使って書いています。過程も全部公開する「プロセスエコノミー」シリーズです。

ひろくん(田中啓之) 分身AI.com / GPTs研究会代表 / がんサバイバー / 元134kg 2026年7月23日

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